それでも僕らは愛せずにいられない―ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踏団『フルムーン』ピナ・バウシュ&ヴッパタール舞踏団『フルムーン』、びわ湖ホール、2008/4/3
今話題のびわ湖ホールで行われたピナ・バウシュ『フルムーン(原題は“Vollmond”)』に行ってきた。(フルムーンの映像はyoutubeで観ることができる。)
【画像:Ensemble. Foto: © Laurent Philippe(ピナの公式HPから)】
ピナ・バウシュの『フルムーン』で重要なモチーフとなっていたのは、満月ではなく、水であった。月を思わせる舞台美術はせいぜい中央に置かれた巨大な岩状の物体ぐらいで、むしろ目立ったのは、時折天井から落ちてくる大粒の雨を思わせる水だったり、舞台後方に作られていた浅いプールだった。そのような舞台上で、ダンサーたちは、ペットボトルに入れられた水を手に踊ったり、プールの中に入ってお互いに水を掛け合ったりしていた。水との共振ともいうべき身振りを延々とコラージュしていくことで、作品は進行していったのである。






人は道具を発明し、洗練させて、使う。道具とは人にとって、あくまで何かの目的を達成するための手段に過ぎず、いかなる道具であろうと人が「使う側」であり続け、道具は「使われる側」に過ぎない。普段僕たちが想定している人と道具との関係は、おおよそこのようなものでしょう。しかし、先日京都で開かれた